日本ポーセリン協会は、オールドノリタケを中心とした主に明治期以降の近代陶磁器を愛好する会です。
1982年に陶芸家でありワシントン州立大学教授でもあったハワード・コトラー博士が、約150点余りのコレクションを”Noritake Art Deco Porcelains”と題して巡回展を開催して以来、アメリカではじわじわとしかし確実に主にアメリカ向けに輸出された日本製陶磁器のコレクターが増加していきました。その後、その動きは単に趣味としての収集を超えて、さらなる学術的な研究や互いの情報を共有しようという流れになりました。それらは単に異国の陶磁器への嗜好というだけではなく、イースターやクリスマスディナーのたびに使われてきた食器に込められた自分たちの家族や友人とのつながりが感じられたからではないでしょうか。
一方、日本でも、近代陶磁器に関する関心が深まり、2001年10月、近代陶業発祥の地であるノリタケ本社敷地内に「ノリタケの森」がオープンし、名古屋陶磁器会館をはじめとした近代日本の窯業を支えた名古屋や瀬戸などの文化施設も注目されるようになってきました。
二十年前には学問的にはほとんど顧みられることのなかった明治の工芸も徐々に研究対象となり、近代国際陶磁器研究会等による地道な研究なども重ねられ、横浜港開港150周年記念といった行事などを通して明治以降の輸出磁器が全国的に知られるようになってきました。
2003年の瀬戸市美術館におけるオールドノリタケの展覧会は、かつてはいわゆる産業品としかみなされていなかった明治以降の輸出磁器が公立の美術館で展示された画期的な展覧会と考えていいでしょう。
また同じころからインターネットによるオークションに一般の人が気軽に参加できるようになったこともあり、オールドノリタケという言葉も多くの人に認知されるようになってきました。
明治期以降の輸出磁器の技術、たとえばコラレンや盛り上げなど、不可能ではないものの現在では再現することが時間的にも費用の面でも非常に困難なものがたくさんあります。またアールデコ期に多用されたラスター彩ですら現在は金属の含有率の関係で食器としては再現することができません。
日本ポーセリン協会はそういったいろんな明治期以降の輸出陶磁器を愛好し、技術に驚嘆し、皆で楽しもうという会です。一人でも多くの方の参加を心よりお待ちしております。
会員数 | 43名(2012年4月現在) |
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会員所在地 | 北海道 群馬県 埼玉県 東京都 神奈川県 静岡県 愛知県 岐阜県 兵庫県 大阪府 アメリカ |
活動内容 | 会報の発行 |
役員 | 会長:井谷善惠 幹事:水弘純青柳清一 森川崇洋 真田陵子 荒木順子 木村一彦 Aki Oga Kato |
会則 | PDFファイル |